アサーティブトレーニング基礎講座に参加して(4)

メンズカウンセリングは、ナラティブセラピーの発展形です。ナラティブセラピーでは、来談者の抱える課題をまず外在化し、自分を苦境に追い込む物語に見合わない別の物語を発見することを通じて、自分の人生を新しく語り直すことにより、来談者の回復を目指す治療法です。メンズカウンセリングはナラティブセラピーの考え方を一歩進めて、問題を抱える方は社会病理の被害者なのだという視点で支援が行われます。カウンセリングやワークショップでは、自分自身の問題、社会から求められた生き方とのズレなどについて向き合うことを求められます。その結果ありのまま自分が社会という型にはめられることで、今の困難があることを自覚します。来談者がありのままの自分らしく生きることは、病理を抱えた社会と折り合っていくことが難しくなります。社会規範から外れたその人らしい生き方を支援することも、メンズカウンセリングセラピーに含まれます。
来談者は生育の中で得られなかった、ありのままの自分に対する他者の承認や需要を通じて、自己肯定感の向上が得られます。

いはば人生の満足度が20点以下の人が、採点方式を大幅に変更することにより大幅に加点され、最終的に100点に近づくと云う方法です。しかし採点方式を変更することは、従来の採点方式に従う社会とのあつれきを抱えてしまうことになります。

最後に進行の仕方が異なります。
アサーティブトレーニング基礎講座では、かなり綿密なプログラムに沿って運営されていました。ファシリテーターは参加者の特性を考慮しつつ、プログラム通りに進行させることが重視されていました。ファシリテーターは教科書に記載されたことを流暢に説明することができましたし、参加者への配慮も優れていました。ホームページにも、「参加者が傷つかないように配慮する」と書かれていました。ファシリテーターは参加者の葛藤に入り込まないことや、プログラムが規定する学習目標が達成できる(参加者が挫折を味わいにくい)ことを配慮していました。参加者が自己学習を進められるように、各種書籍も充実していました。

アサーティブトレーニングではファシリテーターの技量と同様に、プログラムが優れていると言いかえることもできます。プログラム作成者に大きな負担がかかる反面、一度汎用性のあるプログラムを作成できているので、比較的経験の浅いファシリテーターでも各地で開催しやすいというメリットがあると言えそうです。

少し外れますが、アサーティブトレーニング適切なコミュニケーション(伝え方)がなんであるか、明確に規定されています。具体的には、事実を伝えたか、感情を伝えたか、要望を伝えたかなど、規定された項目に沿って評価されます。言い換えると、アサーティブトレーニング流の型にはめられます。

Coそだて株式会社

私たちはカウンセリングなどを通じて、家族の心理的サポートを行っています。 〒420-8026 静岡市駿河区稲川1丁目4−19エスプラネードINAGAWA103号 tel: 090-3432-1888 e-mali: cosodate0820@gmail.com

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