ファリシテーション基礎講座に行ってきました(1)

始めに

   先日ファシリテーション基礎講座を受講するために、わざわざ名古屋まで行ってきました。私は会議運営について体系的に学んだのは初めてです。講師の質が高く、ワークショップも有意義でした。非会員の参加費用が21,000円と高価でしたが、とてもためになる講座でした。
   ここでは会議の枠組みについてと、メンバーの感情に対する配慮について述べたいと思います。
   この話も「離婚後の共同子育て」とは直接的に関連はしません。詳細な復命書としてお読みいただけると幸いです。


講座の概要

   参加者は20人、男性10人、女性10人、30歳代から40歳代の人が多く、みな明確な課題を抱えて集まっている印象を受けました。仕事をバリバリこなす、働き盛りの人たちがそれっているように感じました。私が良く参加するコミュニケーションに関する講座よりも、社会的地位が高くて世間に良く適応していそうな人たちが集まりました。
   まず会議の事前準備についての説明があり、実際の事前準備を体験しました。続けて、傾聴についての実習、受講者が対談するのを聴きながらその内容を模造紙にまとめる練習と続きました。全ての参加者がファシリテーター役をする機会があり、そのやり方について参加者から評価される機会が持たれました。講座の最後に、中学校教師の立場で「中学生にスマホを学校への持ち込みを許可するかどうか」について、賛成派2人、反対派2人、ファシリテーターに分かれて議論し、協調的な結論を出す過程を学びました。

私は会議の枠組みを設計するという視点が欠けていた

   会議は事前準備から始まっています。参加者が選べる場合は、誰を招待するか。会場の大きさをどうするか。参加者の配置をどうするか。そして会議の冒頭で、メンバーと会議についての共有の認識を持つことが求められます。この会議で何を目標とするか、それをどこまで話し合うか? 事例の列挙までか、列挙された事例を構造化するところまでか、結論を出すところまでか? タイムスケジュールをどの様にするか。

   はじめに次の様なストーリーが提示されました。司会者が会議の参加者に「業務の無駄」について列挙してほしいと伝えました。そこで参加者の一人が、実例を一つ提示しました。その発言に対して司会者が、「会議の枠組みを決めてから会議をしましょう。」と口を挟みました。会議のルールをどのように定めるか。以上を司会者が参加者全員の了解を取ってから、口火を切った参加者の発言に戻って会議が再開されました。

   私はまず会議の枠組みを作るというところに疑問を持ちました。始めの発言に戻るのだったら、会議の枠組みをわざわざ宣言する必要があるのだろうか。しかし講師は、「これはとても重要なことだ。」と言いました。「会議の枠組みを設計しておかないと、事例を集めるのが目的なのに細かな事例検討が始まってしまったり、偉い人が演説を始めてしまったりして目的を達しないのだ。」

   私は今まで病院勤務医として、いくつかの定例会議に参加してきました。私は会議の冒頭で会議の枠組みを提示されたことはなく、初めは発言する機会もなくなんとなく会議の雰囲気を感じていました。何度か会議に参加するうちに、明示されていないルールを感じ取りました。そして会議で期待されるように発言するようになりました。

   多職種が集まる会議では、最終決定は医師が行うことが多いです。多数の医師で行われる診療会議では、最も経験や技能のある医師の方針にしたがって診療方針が決められます。患者さんの命に関わる治療方針を5分以内に決定していきます。意思決定プロセスが封建的であるゆえに、とても効率的に会議が進みました。

   たしかに十分に機能する定例会議であれば、あえて会議の枠組みを提示する必要がないかもしれません。しかし定例会議が機能していない場合や、新たに会議を立ち上げる場合は、会議の枠組みを作ることが重要です。

    日常診療では、看護師を始めとするコメディカルから上がった情報を踏まえて、医師は決断を下すのが仕事です。看護師等の考えや思いを汲み取る程度の違いはあれ、医師の決断に従ってチームが動きます。医師は日々迅速に決断を下すことを患者さんを始めコメディカルからも求められるがゆえ、メンバー全員が平等という会議をなかなか経験することができませんでした。


   私は今年、大きく会議の舵取りを間違える経験をしました。10月に松本市で風船配りのイベントに関与しました。6月に第1回準備会議を行いました。そもそも懇親会のつもりで来たメンバーいるくらい、会の趣旨が伝わっていませんでした。そしてダラダラと会議を続けてしまった結果、会食の時間が遅れてしまいました。8月に第2回準備会議を行いました。その時はレジメを作ったり、配布物のたたき台を作ってきたり、早い時間に食事にするなどの工夫を行いました。しかしタイムスケジュールを始め、何をどこまで決めるかということを明示していなかったため、会議からイベント当日までの間に頻繁に連絡をしあう必要に迫られました。もともと「イベントを通じて参加者の親睦を図る」という曖昧な趣旨でイベントを行ったことも、のちのトラブルにつながりました。


  以上の経験から、もっと前にこの講座を受けておくべきだったと強く感じました。

Coそだて株式会社

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