アサーティブトレーニング基礎講座に参加して(6)
最後に
今回のワークショップで一番印象的だったのは、次のエピソードです。
講座の終盤で、ほめる・ほめられるというワークがありました。3分間で自分の良い部分を書きだして、2分間で小グループ内で発表し、次の2分間で小グループの皆さんからほめてもらうというものでした。そのワーク中にある参加者が「私は自己肯定感が低い。」と言って、泣き出しました。その方は、自分自身にほめるところがないと感じて泣いてしまったのか、それともほめられたことがうれしくて泣いてしまったのか、私にはわかりませんでした。その理由を聞いてみたかったけど、進行を重視するアサーティブトレーニングでは、お聞きする時間がありませんでした。
私はその方とお昼休みにご一緒していました。その方は高額な参加費を払ってでも、コミュニケーションの勉強をしたいのだと話してくれました。それから、私の社会活動について聞いてくれました。私はお話しやすい素敵な方だと感じました。
私がコミュニケーションの勉強をはじめてから、「自己肯定感が低い」と話す何人もの方に会いました。皆さんはおしなべて人あたりが良いものの、逃避的なコミュニケーションを取る傾向がありました。メンズカウンセリング流に言えば、その人たちはみなありのままの自分の感情を話す機会に恵まれず、自己肯定感を育てる機会を持てないまま今に至ったのだと思います。私がお話を聞くことで、少しでも元気にすることができるのではないかと思ったのです。
私はこれからもコミュニケーション技法を学び、既存の社会で生きにくさを感じている人たちが少しでも楽に生きられるように、共に歩んでいきたいと思います。
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