ファシリテーション基礎講座に行ってきました(2)

 以下に紹介する本は、講座で講師を務めてくれた加藤さんの著作です。私はまだ読んでいません。読んだら補足を記載します。


メンバーの感情面に対処しないと納得してもらえない

 講座の締めくくりに、賛成派2人、反対派2人、ファシリテーターに分かれて議論し、協調的な結論を出す演習をしました。テーマは、中学校教師の立場で「中学生にスマホを学校への持ち込みを許可するかどうか」についてです。

 私は賛成派の立場から意見を言いました。メンバーは論理的に賛成・反対の意見を述べました。スマホは緊急連絡の手段としては有用、しかし授業の妨げになるだろうという方法で議論が進みました。

    私は次第に、「これでは中学生は納得できないだろう。」と思いました。私が中学生だったら、「大人はスマホを自由に使っているのに、子どもは制限される。大人はずるい。」と感じるでしょう。しかし論理的な議論の中で、その思いを発言することができませんでした。「どうせ中学生の意見なんて、通らないに決まっている。だけど僕たちの気持ちも汲み取ってほしい。」と思いました。次第に私の子どもの部分が傷ついていきました。それでも「スマホ使用のルールについて、中学生自身が決められるように配慮してほしい。」とだけ発言しました。

 演習終了後の振り返りで、私は言えなかった思いをメンバーに伝えました。メンバーの一人が、「教師の立場だけではなくて親や子どもの立場からも論じたほうがよかったね。」と同意してくれました。

 一人のメンバーに私の気持ちを受け入れてもらっただけで、とても胸がすっとしました。議論の中で感情に配慮してもらえないと、苦しいんだな、納得できないんだなと、体感することができました。

 

    最後に私は講師に質問をしました。まず「メンバーの能力が不均質で、自分の考えをうまく表現できない人がいる場合、ファシリテーターはどうするべきですか?」、次に「メンバーの感情的な問題をどのように扱うべきですか?」 と質問しました。

   講師は、次のように答えました。「いずれの場合も要約力が必要になる。メンバーの思いをくんで、『あなたの考えは、こういうことですか?』と誘導してあげると良い。ファシリテーターの語彙力、表現力が必要になる。」

 私はその答えに納得できませんでした。カウンセリングを学ぶと、クライアントの話す内容に解釈をせずに聞くことが求められます。クライアントは自分が気づいていない感覚を言葉にできないでいます。カウンセラーがクライアントの話す内容に解釈を行うと、クライアントが感覚を言葉にするのを妨げることがあります。私も意識をしていないとクライアントの話す内容に、余計な解釈を加えてしまいます。

 先日も、「妻と別居して5年、子どもとも別居して以来会っていない。子どもとどのように会うか決めないといけない。」という話に対して、私は「お子さんに会えなくて辛いのですね。」と余計な解釈を加えてしまいました。クライアントは「子どもに会えないことを辛いと考えていませんでした。」その時私は、書類に記載を行いながらクライアントの話を聞いており、クライアントの話に完全に集中しているわけではありませんでした。

 同様に、議論をまとめることに焦点をあてたファシリテーターは、メンバーの言葉にできない考えや感情まで配慮するのは困難ではないかと思いました。

 私はメンバーの感情面に配慮しないと、真の合意に導くことができないと考えています。そのために、会議の途中でメンバーそれぞれに今の感情を表明させる時間を設けるということを思いつきました。問題解決のための議論だけではなくて、議論のプロセスにおけるメンバーの感情に対しても「発散と収束」が必要なのでしょう。感情を発散させるには、その場に対する安心感、感情を収束させるには共感力が必要になるでしょう。良い解決策がみつからなくても、議論を通じてメンバーが感情面で一体感を強めることができれば、ある意味議論は成功なのかもしれません。

 今回の講座で、視野が広がりました。私は学んだことを直接活用できる立場にいませんが、その日のためにさらに研鑽を積んで行きたいと思います。

Coそだて株式会社

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